「エア授業」「他人に教える」という勉強法

勉強方法に悩む中高生のための
ハイブリッド型学習塾・アレスパーク
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本当の意味での「わかった!」とは

自分が勉強をしていて「わかった!」と思う瞬間はいつですか?

「わかった気がする」と「わかった!」には雲泥の差があります。

みなさんの「わかった」は、「わかったつもり」かもしれません。本当の意味での「わかった!」でしょうか?

実は、それをチェックする方法があります。

「わかった!」を確認する効果的な方法

まずは、本当の意味で「わかった」にするために一番効果的な方法はなにか、

「ラーニングピラミッド」を見て確認してください。

ラーニングピラミッドとは

ラーニングピラミッドとは、アメリカ国立訓練研究所(National Training Laboratories)が発表した「学習定着率の高低をあらわした図」です。

単純に言い表すと「どのような手法を使うと学習定着率が高くなるのか」を図に記したものです。図に記すと、下図の通り、ピラミッドのような形になることからラーニングピラミッドと呼ばれています。 

学習定着率は、低い順から順に以下の通りとなっています。

  • 講義:5パーセント
  • 読書:10パーセント
  • 視聴覚(図):20パーセント
  • 本物を見せる・実験:30パーセント
  • グループ討議:50パーセント
  • 体験・経験:75パーセント
  • 他人に教える:90パーセント

講義を受けるだけでは95%忘れてしまう!?

教師(講師)は授業を行う際、実験や討議をしたり、図を多用したりします。みなさんに授業の中で学習を定着させ、覚えてもらえるようにわかりやすい講義を心掛けるとともに創意工夫しています。

しかし、講義や図では多くとも20パーセントの定着率なのです。

びっくりですよね…

このラーニングピラミッドの内容をそのまま解釈すると、講義を受けただけだと皆さんは95パーセントもの内容を忘れてしまうということです。

そして、このラーニングピラミッドを見ると最も効果的な学習定着の方法は「他人に教える」ことなのです。

なぜ、他人に教えると記憶が定着するのでしょうか。

他人に教えることで記憶が定着する理由

一番大きな理由は他人に教えると、「視点が変わる」ということでしょうか。「視点が変わる」というのは、解く視点から教える視点に変わるいうことです。

簡単に解ける問題でも、他人に教えるときはどうすれば伝わるかを考えることになります。

「視点がかわる」とは

つまり、相手が理解できるようにその答えが出たプロセスをわかりやすく説明しなくてはいけないということです。人に分かりやすく伝えるときは「原理・理論・プロセス」を明確にしなくてはなりません。

なぜその答えが導けるのか、なぜそうなるのか、なんとなく導けていた答えのプロセスを明確にして、教える相手を正解へ導かなくてはなりません。

それが「視点が変わる」ということです。

人に教えるということは、自らの知識を体系化しなくてはなりません。

「わかったつもり」の再認識

さらにこの学習法は、文部科学省のかかげる「思考力・判断力・表現力」を重視する大学入試新テストにもつながってくると考えられます。

自分の知識を体系化し、表現しているのです。

こうして相手に教えると、理解しているつもりになっていて、すらすらと回答を導けていた問題をもう一度見つめなおし、相手にもわかるように説明することができるのでより理解が深まるのです。

これにより、「わかったつもり」になっていることが、本当の意味で「わかった!」になっているか確認することができます。

前述したとおり、なんとなく回答出来ていた問題も人に説明するとなると基礎から理解し、プロセスや原理を説明しなくてはいけなくなります。

そこで自分がわかったつもりになってしまっていて、プロセスや原理を理解していないのか、はたまたプロセスや原理をきちんと理解できているのか明確になります。

「わかったつもり」になっているものを発見することができます。

特に教えながらぐっと詰まってしまった部分は、理解できていない、わかったつもりであったところだと再認識できます。

アウトプット>インプット

もう1つ、人に教えると理解が定着する理由があります。

学習ピラミッドの数字をもう一度見てみてください。

当たり前のことに思えるかもしれませんが、受動的なことは学習効率が低く、

能動的なことは学習効率が高く定着率が高いのです。

自分が発信する(アウトプット)ほうが、受動的にインプットするよりもはるかに学習効率が高いのです。

つまり、究極のアウトプットともいえる「人に教える」という行為は実は「究極のインプット」にもなり学習定着率が最も高いのです。

実は日本屈指の進学実績を誇る灘高校では、この生徒同士が教えあう学習方法が取り入れられています。授業後に生徒たちが、自主的に生徒同士で教え合いを行っているそうです。

しかも先生もそれを聞いていて、生徒同士が答えに詰まっていた場合はフィードバックがなされるため、お互いにわからなかったところがクリアになっているようです。

自由な校風でお互いに切磋琢磨しあう、灘高校の良いところが凝縮されたようなお話ですね。

どうやって教えるか?

身近に問題がわからない友人や弟・妹がいる場合は、ぜひ授業をしてみてください。

「わからない範囲とは関係ない」と思う弟や妹が勉強している範囲でも、そこを理解しポイントを押さえることで自分のわからないところがクリアになる可能性もあります。

実際に英語や数学などは積み重ねの科目なので新たな視点を得ることができ、自分の振り返りにもなるでしょう。

同じ高校生であればまさに受験の範囲でもあるので、弟や妹の勉強を教えることは受験勉強にもなります。

また受験生であれば、同じ志望校のもの同士で行うとより高い効果を発揮します。

範囲を決めてお互いに教えあってみると、お互いに「ここは知らなかった」「勉強になった」というところがあり、志望校合格に役立ちます。

特に私立受験ではその学校ならではの問題の傾向があるので、第一志望が同じもの同士でこれを行うと効率的な学習ができます。

人に教えることのメリットは「質問が飛んでくる」ことです。

質問が来ると自分もその回答を考えます。

こうして、自分にはなかった視点を自分に取り入れることでより理解が深まり、さらに学習が定着します。

塾では、学校の学習よりも一歩先の学習をしていることが多いです。そのため、学校の授業では「既にわかっている内容だなー」という機会が増えます。

そんなとき「もう習ったところだからちゃんと聞かなくていいやー」と考えてぼーっと授業を聞くのではなく、友人に積極的に教える、授業の前に一緒に予習をするなどして、学校の授業も積極的に活用してください。

さらに、先生の行う学校の授業と自分の行った授業の違いはどこか、どのように教えたらわかりやすかったか、など別の視点で学校の授業をみるとためになることだらけです。全く眠くならなそうですね。

では、身近に教える人がいない場合は、どうしたらよいでしょうか。

1. エア授業を行う

目の前にわからない人がいて、その人に教えるように小声でぶつぶつ言いながらエア授業を行ってみると良いでしょう。

自宅の勉強部屋であれば恥ずかしくないですよね。

人に教えるときには自信がなくて手放せなかった教科書も、1人なら手放すことができます。何も見ないでエア授業を行うことは、かなり効果的な学習方法といえます。

これは有名な京大卒の芸能人もおすすめしている学習法で、究極のインプットであるといえるでしょう。

例えば、電話をしているようにして、友人に教えるつもりになってみると自然にできますよ。

電話であれば、録音をすることもできるので、後から録音を聞いて自分の説明が正しい説明を行っているかも確認できます。

東大生・京大生に対するアンケートでは、この録音学習がおすすめの学習方法として挙がっています。東大生・京大生は、録音した内容を通学の電車で聞くなどして、学習効率をあげていたようです。

2. ホワイトボードを活用する

自宅に小さなホワイトボードを購入し、ホワイトボードを黒板のようにしてプロセスを書いていくのもお勧めです。

立って書くという行為も実は学習効率を上げるといわれています。

それだけでなく、ホワイトボードに書くときにもしっかりと声に出しましょう。声に出すというアウトプットは、実はとても意味があります。

受験勉強でも英単語をぶつぶつ言いながら覚えるタイプの勉強法を行う方は多いのではないでしょうか。声に出すことにはとても意味があるので、小声でも声に出すことは意識したほうがよいといえます。

ひたすらに書くというのもアウトプットかつインプットですが、それに加えて、書きながら声にも出すと五感をフル活用して覚えることができます。

3. 発表する

 授業を行うのではなく、自分がこの問題をこうやって解いたということを発表するというのもとても効果的です。

自分の親や、兄弟・友人に発表に付き合ってもらうとさらにいいと思います。自分の親・兄弟には、「何を言っているか理解できたか」という視点でアドバイスをもらうとより効果的です。

こう見ると、嫌だと思っていた学校の発表や自由研究、指名されるという行為は学習定着に役立っていたことがわかります。

4. 友人とテストを出し合う

実際に授業をしなくても、テストを作って問題の出し合いっこをするのも良いでしょう。

この方法の場合、たくさんのメリットがあります。

1つは問題を作るところです。問題を作るのもアウトプットです。

原理を理解しなくては、この問題を解くのに必要な要素(何の数字が必要か、どういうデータがあれば問題にできるか)がわかりません。そのために本当の意味で理解していなければ問題をつくるのさえできないのです。

もう1つは、問題を出した方も出された方もお互いに勉強になるというところです。

問題を出した側は、問題を作る時点で、まず第1のアウトプットがなされるだけでなく、友人がつまずいた部分をわかりやすく説明することで、先にお伝えしたように視点を変え、理解を深めることができます。

さらに間違えた側も、友人が出す問題だからこそ、間違えたくないというライバル心が芽生えたり、友人から教えてもらうと、同世代の言葉なのですんなりと耳に入ってくることでしょう。

この方法を用いれば、お互いにレクチャーしあうことができるので、間違えてしまったほうも、逆に教える方も学習が定着し学習効率が上がります。

他人に教えるという勉強法の注意点

 このメリットだらけに思える他人に教えるという勉強法ですがデメリットがないわけではありません。

自信喪失

質問をされて答えが「わからなかった」とき、決してそのわからなかったことで自信を喪失しないことです。また「相手に伝わらなかった」ことでも自信を喪失してはいけません。

もともと、教えるプロではありません。教師(講師)でも、うまく伝えられないことやわからないことはあります。なので、その場合は「いいチャンスをもらった」と前向きにとらえ、調べ、教科書をもう一度見て理解を深めて他人に教えればいいのです。

こうなると、教えられる側にも注意が必要です。

教えられる側も相手が先生ではないことを、理解しなくてはいけません。

教える側から、先に教えられる側に一言「わからないことがあるかもしれない、きちんと調べて回答するから何でも質問をしてほしい」と伝えておくと、お互いに良い関係性で教えることができるかもしれません。

遊んでしまう

 仲の良い友人・兄弟に教えるときは、途中で楽しくなって遊び始めてしまうかもしれません。

その場合は、きちんとタイムスケジュールたてましょう。

前述のテストを出し合うことと被りますが、お互いに教えたところができているかテストをしあいましょう。

お互いにインプットだけでは、どこまで理解できたか図ることができませんし、教えられた側は、「理解できているか」のチェックになり、教えた側も「自分の講義が伝わっているかどうか」のチェックになります。

最後に

勉強法はいろいろありますが、「最良の勉強法」の1つが、「他人に教える」であることはご理解いただけたかと思います。

ぜひ究極のインプットでもある「他人に教える」勉強法を受験勉強に取り入れてみてください。

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